原井宏明氏の来訪

4月20日(金)

施設長のかねてからの知人で精神科医の原井宏明氏の来訪がありました。

原井Dr.は、認知行動療法の権威で、又、有吉佐和子の「恍惚の人」で認知症が取り上げられ、日本で初めての認知症専門病院、国立菊池病院に勤務された経験がおありです。又、アメリカに留学され、アメリカの医療にも携わってこられました。

原井Dr.は、アメリカの外科医アトゥール・ガワンデDr.の「医師は最善を尽くしているか」や「死すべき定め」を翻訳され、人間の終末期をどのように過ごすことが幸せなのかを問いてきました。

改めて大規模施設の運営の矛盾を感じられていたようで、この小規模のグランマを見学したいとのご要望があり、実現に至りました。

当日はお天気がよく、散歩の様子やお食事の光景を見て頂きました。又、皆様とのおしゃべりは和やかで、家族会会長の天野様も参加して下さり、楽しいひとときを過ごしました。

そして原井氏からは、

・日々常に変わり続ける外の環境に触れさせるようにしている

・散歩に行かない人は行かないで、そのままでいることができる(部屋にいることもできる)

・食事のペースも個人の自由に任せている

・調理する人から食べている人の様子が見える

・食事の作り方・刻み方を一人ひとり工夫している

・本人の自由を尊重している

ということが素晴らしいと感想を話してくれました。

グランマの理念である尊厳を大切にする(意志や自由の尊重・誇り高い生活)ということが、客観的に見て、なされているということは、大変うれしく思いました。